本当の姿を知ろうとしない企業

神戸の協和病院と明石の明石病院は交流があったようで、自分たちの病院を「今日の出来事」という日本テレビのニュース番組に「奇跡の水!」と題して売り込みをかけた。
 協和病院は壊疽で足を切断する人がアルカリイオン水を沢山飲んで強酸性水で傷口を洗って足の切断を免れた映像。明石病院はアトピー患者がアルカリイオン水を飲んで強酸性水を塗布・噴霧してアトピーを克服する映像。そして、芝生や農産物の殺菌や栄養補給に強電解水を利用している映像。3日連続で特集した。
 協和病院と明石病院は私の研究所のデータや協力で実践していた治療法を紹介されたのだが、研究所は一切ニュースでは紹介されなかった。この時、私の本「アルカリイオン水飲んだらこう変わる」が出版された直後だったので、ほぼ同時に注目された。
 電解水生成器が映像でも紹介されていたので、ニュースを見た人はテレビ局に問い合わせ殺到。ついでに本屋でアルカリイオン水の本を探した。あった!
 電解水生成器はその年100万台2000億円、ついでに私の本が10万部売れた。その日を境にテレビ局・新聞社・雑誌社が私の研究所にも押し寄せ、表舞台に何度も出演し、峰竜太と梶原一騎の番組でもレギュラー出演することになった。これにより水の測定・分析が殺到。多くの会社と顧問契約もした。沢山の上場企業と顧問契約をしていたので水の講演で忙しかった。
 水の測定をしていると、企業秘密を知ることになる。企業の体質を知ることになる。自社製品の良さを強調するあまりに本当の姿を知ろうとしない企業。多くの商品コマーシャルや会社イメージは上手に作り上げられており、世界中の人がそれを頭に叩き込んでいる。嘘が多い。真実とイメージがかけ離れている。でも、それが実社会だ。
 測定に携わっていると、企業からの測定依頼で結果を報告書にするが、私の研究所は他の測定屋さんと違って、測定結果そのものを報告した。結果が企業の予測より悪くてもそのまま伝えた。多くに企業は良い結果でないので数字を調整するよう依頼してくる。でも、私と測定研究者は一切受け付けない。すると、別のいい結果を求めて別の測定会社でいい結果を出してもらう。

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